【最近のウォーニングレター】ASTROM通信 245号

梅雨が明ける前からとんでもなく暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?

さて今回も、アメリカ食品医薬品局(FDA)がアメリカ国内の製薬会社向けに出したウォーニングレター2を見ていきたいと思います。FDAがどのような点を問題視して指摘しているかをご確認いただければ幸いです。

最近のウォーニングレターの概要  

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名等です。

■CMS#615236■

2021年4月6日~4月27日のカリフォルニア州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大なCGMP違反について発した2022年3月1日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

●指摘1

貴社は、貴社が、それが持つとうたわれている、または、表示されている同一性、濃度、品質、純度を持つ医薬品を製造していることを保証するために設計した製造及び工程管理のための手順を文書化して制定することを怠った。(21 CFR 211.100(a))

<指摘1詳細>

貴社は、貴社のOTC医薬品の製造工程がバリデートされていることを示すためのデータを提供することを怠った。査察中、貴社は、各OTC医薬品の製造条件を示す文書を提供することができなかった。各医薬品が事前に定められた品質要件を一貫して確実に満たすことを示すための適格性評価のプロトコル、レポート、研究がなかった。さらに貴社は、安定した製造作業と一貫した医薬品の品質を保証するための工程管理をモニタリングする継続的なプログラムを持っていなかった。

貴社は回答の中で、製造工程のバリデーションは文書化されておらず、少なくともXXロットを評価することで回顧的なバリデーションを実施するつもりであると回答した。

貴社の回答は不十分である。貴社は、全てのばらつきの原因を特定するために行うバリデーションやアクションのための詳細な工程性能プロトコルの提供を怠った。さらに、貴社の回答は、貴社の各医薬品の予測的なPPQ(process Performance Qualification)の完了までのタイムラインを提出することを怠った。

回顧的バリデーションのアプローチの使用は受け入れられない。最後に、貴社は、現在市場にあるこの違反の製品への影響に言及しなかった。

プロセスバリデーションは、そのライフサイクルを通じて工程の設計と管理状態の安定性を評価するものである。製造工程の重要な段階は適切に設計され、投入原材料、中間材料、最終製品の品質を保証しなければならない。工程の適格性評価は、初期の管理状態が定着しているかどうかを判断するものである。

商用販売の前に、工程の適格性評価を成功させる必要がある。その後、製品のライフサイクルを通じて、安定した製造作業を維持していることを保証するために、継続的で慎重な工程性能と製品品質の監視が必要である。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:
・製品のライフサイクルを通じて管理状態を保証するための貴社のバリデーションプログラムの詳細なサマリ工程の設計、工程性能適格性評価、ロット内およびロット間のばらつきの慎重で継続的なモニタリングに関する貴社のプログラムを述べよ。
・販売されている貴社の各医薬品に関する適切な工程性能適格性評価(PPQ)を実施するためのタイムライン
・貴社の工程性能プロトコル、装置及び施設の適格性評価のための文書化された手順を含めよ。

●指摘2

貴社は、装置の洗浄と保全のための適切に文書化された手順を制定しそれに従うことを怠った。
(21 CFR 211.67(b)

<指摘2詳細>

ヒトの医薬品と化粧品に使用される混合タンクXXのような非専用の製造装置の洗浄に使用される洗浄手順をバリデートしなかった。さらに、XXに関するXX試験を通して微生物汚染に関する洗浄の効果を評価する業務はバリデートされていなかった。

非専用の製造装置の表面からの微生物及び製品の残留物の不十分な除去は、その後にその装置で製造される医薬品の汚染につながりうる。

貴社は回答の中で、貴社の洗浄手順を評価するためのバリデーションプロトコルを文書化して実行し、

さらにXX試験をバリデートする予定であると述べた。

貴社の回答は不十分である。貴社は全ての装置の洗浄手順の包括的なアセスメントや、洗浄バリデーションのプロトコル、レポートを提出しなかった。さらに、貴社は非専用の製造装置が適切に洗浄されていることを保証するために、洗浄バリデーションが完了するまでの暫定的な手段を提出しなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:
・貴社の医薬品製造作業におけるワーストケースとして特定された条件を取り入れることに特に重点を
 置いた貴社の洗浄バリデーションプログラムへの適切な改善
 改善には、これに限定されないが、以下の全てのワーストケースの特定と評価を含むべきである:
 〇より高い毒性を持つ医薬品
 〇より高い有効性を持つ医薬品
 〇洗浄溶液の中でより低い溶解度の医薬品
 〇洗浄を難しくする特性を持った医薬品
 〇洗浄を最も難しくする拭き取り場所
 〇洗浄前の最大保持時間
さらに、新しい製造装置や新しい製品を導入する前に、貴社の変更管理システムでとられるべき手順を述べよ。
・製品、工程、装置の洗浄手順の検証とバリデーションのための適切なプログラムが実施されていることを保証する最新のSOPのサマリ
・貴社の洗浄プログラムの回顧的なアセスメントに基づく洗浄手順と実務の適切な改善と、完了までの
 タイムラインを含むCAPAの計画 置の洗浄のライフサイクル管理における貴社プロセスの脆弱性の詳細なサマリを提出せよ。洗浄効果 強化、全ての製品と装置に関する適切な洗浄の実行の継続的な検証の改善、その他全ての必要な改善を含む貴社の洗浄プログラムへの改善について述べよ。

●指摘3

貴社は、各有効成分の同一性と濃度を含む、各医薬品の最終規格への一致について、リリース前に試験の判断を実施することを怠った。 (21 CFR 211.165(a))

<指摘3詳細>

貴社は、全ての品質管理試験の完了とレビュの前に局所用のOTC医薬品をリリースした。具体的には、医薬品XXロットNo.XXは、20220年7月2日に貴社の品質部門によってリリースされたが、有効成分の分析と微生物学的品質に関する契約試験機関の最終試験は、それぞれ、2020年7月20日と7月22日まで貴社に報告されていなかった。

ロットの出荷前の試験は、貴社が製造した医薬品が、使用目的に合った、化学及び微生物の規格を含む、所定の品質属性に従うことを保証するために不可欠である。

貴社は回答の中で、全ての品質管理試験の完了前に医薬品をリリースする根本原因は、”顧客の承認により次のステップに進むことが出来るという信頼による“ものだったと述べた。さらに貴社は、医薬品のリリースのプロセスに関する標準操作手順書を改訂した。

貴社の回答は不十分である。貴社は、品質管理試験の完了の前に品質部門によりリリースされた製品内の他の事象を特定するために、使用期限内の全ての製品のロットの回顧的レビュを実施することを怠った。

特にこれは2018年5月8日から5月15日のFDA査察の査察結果の繰り返しであった。この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:
・貴社の試験の業務、手順、方法、装置、文書、分析者の能力の包括的で独立したアセスメント
 このレビュに基づき、詳細なCAPAの計画と、その効果の評価の規定を提出せよ。
・バッチの処遇を判断する前に貴社の製品の各ロットを分析するために使用される試験方法を含む、化学及び微生物の規格の最新のリスト
・適切なQUのレビュの前にリリースされた使用期限内のアメリカ向け医薬品のロットの全体的な品質を
判断するために貴社がとろうとしているアクション
 具体的には、QUのロットの処遇の判断前に各ロットとそれに関連する情報が効果的かつ完全にレビュ されたかどうかを判断せよ。さらに、全ての不備を改善するために、CAPAの中でロットの処遇に関す る貴社の現在のシステムの独立したサードパーティによるアセスメントを提出せよ。

●指摘4

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従い、同一性、濃度、品質、純度に関して制定された規格を満たすことを保証するための責任を果たすことを怠った。 (21 CFR 211.22)

<指摘4詳細>

貴社には適切な品質管理部門(QU)が欠けていた。例えば、貴社の品質部門は、QUの役割、責任、権限を記述した手順を制定することを怠った。さらに、貴社の医薬品製造作業に対するQUの監督は不十分であった。例えば、貴社のQUは以下のことを行うことを怠った:
・職員への適切なCGMPの教育の実施
・不一致や規格外の結果の評価と調査
・顧客の苦情の保持と調査
・貴社の契約試験機関との、品質協定のような適切な手順の制定と維持貴社は回答の中で、COVID-19パンデミックの間にQUが機能するために適格性のある職員を募集することの難しさに直面していたと述べた。

貴社の回答は不適切である。QUの多数の不具合は、2018年5月8日から5月15日までの前回の査察中に発見されている。その査察から、貴社の約束の多数は実施されていなかった。

この文書への回答の中で、貴社のQUが効果的に機能するための権限とリソースを与えられていることを保証するための包括的で独立したアセスメントと改善の計画を提出せよ。アセスメントは、これに限定されないが以下のことも含むべきである:
・貴社で使用されている手順が安定していて適切かどうかの判断
・適切な手順の遵守を評価するための、貴社の作業を通したQUの監督に関する規定
・調査の監督と承認及び全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するめのQUのその他の全ての 職務の遂行また、経営陣が、これに限定されないが、新たに発生した製造/品質の問題に積極的に対処し、継続的な管理状態を保証するための、タイムリーなリソースの提供をいかにサポートするかについて述べよ。

●委託製造業者の使用

医薬品は、CGMPに従って製造さればければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者が製造設備、試験機関、包装業者、ラベル貼付業者などの独立した請負業者を使用していることを認識している。FDAは請負業者も製造業者の延長とみなす。貴社は、貴社のCMOとの契約に関わらず、医薬品の品質に責任がある。貴社には、医薬品の安全性、同一性、濃度、品質、純度を保証するために、医薬品がFD&C Act 501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証することが求められている。FDAのガイダンス文書Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreementsを見よ。

●品質システム

貴社の品質システムは不適切である。CGMPの規定21 CFR part210,211の要求を満たすために、品質システムとリスクマネジメントアプローチを実装するための助けとして、FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

●製造所での繰り返しの査察結果

2018年5月8日から5月15日までの前回の査察で、同様のCGMPの査察結果を挙げた。貴社は、回答の中でこれらの査察結果に対する具体的な改善を提案した。繰り返される不具合は、貴社の経営陣の医薬品製造の監督と管理が不十分であることを示している。

●コンサルタントの推奨

貴社が繰り返しの違反の是正を怠っていることから、我々は、CGMPの要件を満たすように貴社を支援するために21 CFR 211.34に記載されている適格性のあるコンサルタントを雇うことを強く勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を解決する責任が残る。

●未承認の新薬の違反

省略

●不正商標表示の医薬品

省略

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の施設に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての違反に完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造業者としての新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が全ての違反に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/clinical-resolution-laboratory-inc-615236-03012022

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■CMS#621656■

2021年9月8日~9月20日のカリフォルニア州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大なCGMP違反について発した2022年3月28日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

●CGMP違反

●指摘1

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPを遵守し、同一性、濃度、品質、純度に関して制定された規格を満たしていることを保証することを怠った。(21 CFR 211.22)

<指摘1詳細>

貴社は、貴社の医薬品を製造するために複数の委託製造業者(CMOs)を使用し、製造に使用するための成分の少なくとも1つを提供している。更に、委託製造業者の1社との契約では、貴社が市場への医薬品のリリースの責任を負うことが規定されている。貴社は、品質部門(QU)を持たず、貴社のために製造された全ての医薬品が適切な品質属性を持つことを保証するための適切な手順を持つことを怠った。例えば、貴社は、貴社のCMOに提供する成分の承認、規格外の結果の調査、顧客の苦情の評価に関する手順を制定することを怠った。さらに、貴社は、貴社の医薬品を商業的にリリースするために貴社のCMOによって使用されている規格を提供することができなかった。

貴社は回答の中で、QU、全てのCMOとの品質協定、規格を制定するつもりであると述べた。さらに、貴社は、品質マネージャを雇い、サードパーティのコンサルタントのサービスを使用した。

貴社の回答は不十分である。貴社は、医薬品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための規格もなく、医薬品を市場にリリースしたことの潜在的な影響に対応した詳細なリスクアセスメントを提出しなかった。さらに、CGMPの規制の遵守を保証するためにCMOの適格性評価とCMOを監督をするための詳細が不足していた。また、貴社の品質システムが効果的に機能するための包括的なアセスメントと改善計画を提出しなかった。

貴社の品質システムは不適切である。CGMPの規定21 CFR part210,211の要求を満たすために、品質システムとリスクマネジメントアプローチを実装するための助けとして、FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:・貴社のQUが効果的に機能するための権限とリソースを与えられていることを保証するための包括的で 独立したアセスメントと改善の計画 アセスメントは、これに限定されないが以下のことも含むべきである:
 〇貴社で使用されている手順が安定していて適切かどうかの判断
 〇医薬品の品質に影響を与える可能性のある機能内での適切な手順の遵守を評価するための、貴社と貴社の委託製造業者作業を通したQUの監督に関する規定
 〇調査の監督と承認及び全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するめのQUのその他の全ての  職務の遂行
・ロットの処遇を判断する前に貴社の医薬品の各ロットを分析するために使用されている化学及び微生物の試験方法と規格のリストと、関連する文書化された手順
・CMOがCGMPを順守して作業をしていることを保証するために、CMOの監査を実施するための手順と プロセスの詳細な記述
・市場に出荷された製品の規格の影響を判断するための詳細なリスクアセスメント
 リスクアセスメントに応じて貴社がとるつもりの、顧客への通知や製品の回収などのアクションを明記せよ。

●指摘2

貴社は、ロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、ロットまたはその成分の規格に対する説明のつかない不一致や不具合を徹底的に調査することを怠った。(21 CFR 211.192)

<指摘2詳細>

貴社は、貴社のCMOのXXにより貴社のために製造された製品XXロット2010045で発生した微生物汚染の徹底的な調査を実施することを怠った。貴社が主張する根本原因を裏付ける科学的な正当性が欠けている。さらに、成分、装置、または製造環境などの他の潜在的な根本原因は十分に評価されなかった。

貴社は、貴社のために製造された他の医薬品内の潜在的な微生物汚染を判断するために、貴社のCMOからの調査を提出することができなかった。

貴社は回答の中で、製品XXロット2010045の微生物汚染についての貴社による調査の文書化された記録を準備するつもりであると述べた。我々は、貴社が製品XXロット2010045を自発的に回収したことを認識している。また、貴社は、不具合の調査のための文書化された手順を制定するための貴社の計画を共有した。

貴社の回答は不十分である。貴社は、微生物汚染が1ロットに限られるという科学的な根拠を提出しなかった。貴社は、同じ医薬品の他のロットと、微生物汚染に関係しているかもれない他の医薬品に調査を広げることを怠った。さらに貴社は他に同様の問題が発生していたかを判断するための苦情の回顧的で包括的なレビュを提出しなかった。
この文書への回答の中で、以下の情報を提出せよ
・逸脱、不一致、苦情、OOSの結果、不具合の調査のための貴社のシステム全体の包括的で独立したアセスメント
 このシステムを改善するための詳細なアクションプランを提出せよ。貴社のアクションプランは、 これに限定されないが、調査能力、範囲の決定、根本原因の評価、是正処置・予防処置(CAPA)の効果、 品質部門の監督、文書化された手順の大幅な改善を含めるべきである。調査の全ての段階が貴社及び 貴社のCMOにより適切に実施されていることを貴社がいかに保証するつもりかを説明せよ。
・微生物汚染の可能性と、それが貴社の医薬品の品質にいかに影響したかを評価するために、現在アメリカ市場にある、または、使用期限内の最終製品のロットの全てのCGMP文書の徹底的な回顧的で包括的なリスクアセスメント
・リスクアセスメントで見つかったことに対処するための、タイムラインつきの詳細な改善計画
 リスクアセスメントに応じて貴社がとろうとしている、顧客への通知や製品回収などのアクションプランを明記せよ。
・貴社のCMOにより製造され、使用期限内にある医薬品の全てのロットの保管サンプルの試験を実施する計画

●指摘3

貴社は、医薬品が、適切な安定性試験によって裏付けされた使用期限を持っていることを保証することを怠った。 (21 CFR 211.137(a))

<指摘3詳細>

貴社は適切な安定性試験プログラムを制定していなかった。貴社は、貴社のOTC医薬品が、ラベルに表示された3年の使用期間を通して、化学的、物理的、微生物学的な属性を保持することを保証するためのデータに欠けている。

査察中、貴社の製品XXの安定性データについてたずねた時、貴社は加速条件XXをカバーした2016年に製造された1ロットに関する外部試験機関のレポートを提出した。完全な使用期限の検証は実施されていなかった。さらに、そのレポートは、事前に定められた許容範囲や、使用される容器/施栓システムの記述を含んでおらず、含まれていたロットは貴社の現在のCMOによって製造されていなかった。

貴社は回答の中で、貴社の医薬品に関する安定性の規格を制定し、3年の製品の使用期限をカバーする完全な検証を開始すると約束した。

貴社の回答は不十分である。貴社は、関連する全ての品質属性と許容範囲を含む安定性試験のプロトコルを提出することを怠り、貴社の試験方法が安定性を示すという保証を提出しなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・アメリカ市場で使用期限が残っている、貴社のCMOによって製造された医薬品の全てのロットについて、使用期限を通じた製品の適切性の包括的な評価
・貴社の安定性プログラムの適切性を保証するための、包括的で独立したアセスメントとCAPAの計画
 貴社の改善計画には、これに限定されないが、以下のことを含むべきである:
 〇安定性を示す方法
 〇出荷が許可される前の、市販されている各医薬品の容器/施栓システム内の安定性の研究
 〇うたわれている使用期限が妥当かどうかを判断するために各製品の代表的なロットがプログラムに
  追加されるような継続的な安定性プログラム
 〇各工程(タイムポイント)で試験される特定の特性の詳細な定義
・貴社の改善された安定性プログラムのこれら及びその他の要素について述べた全ての手順

●規格外の試験結果

不合格、規格外、傾向外、または、その他の予期しない結果と、調査文書の取扱いに関する更なる情報
ついては、FDAのガイダンス文書Investigating Out-of-Specification(OOS) Test Results for Pharmaceutical Productionを見よ。

●委託製造業者の使用

医薬品は、CGMPに従って製造さればければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者が製造設備、試験機関、包装業者、ラベル貼付業者などの独立した請負業者を使用していることを認識している。FDAは請負業者も製造業者の延長とみなす。

貴社は、貴社のCMOとの契約に関わらず、医薬品の品質に責任がある。貴社には、医薬品の安全性、同一性、濃度、品質、純度を保証するために、医薬品がFD&C Actの501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証することが求められている。

FDAのガイダンス文書Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreementsを見よ。

●CGMPコンサルタントの推奨

我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、我々は、CGMPの要件を満たすように貴社を支援するために21 CFR 211.34に記載されている適格性のあるコンサルタントを雇うことを強く勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を解決する責任が残る。

●未承認新薬の違反

省略

●栄養補助食品のラベリング

省略

●医薬品製造の停止

我々は、貴社のアメリカ市場向け医薬品の製造を一時的に停止するという約束を認識している。もし貴社がアメリカ市場向け医薬品の製造の再開を計画するなら、貴社の作業の再開前に連絡せよ。

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の施設に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。

全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。

違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての違反に完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造業者としての新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が全ての違反に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/ndal-mfg-inc-621656-03282022

まとめ

いかがでしたでしょうか。

1件目のウォーニングレターに、コロナ下で適切な品質部門の職員の採用が難しいという製薬会社の話がありました。この製薬会社の場合は、コロナ前から問題があったようですが、コロナによる品質業務への影響はどこの会社にも少なからずあるのではないでしょうか。今後、コロナによる品質業務の低下が顕在化してくるのはないかと気になるところです。

今回は2件とも委託製造業者の管理に関する指摘が含まれていました。委託製造業者の管理については、日本でも取り上げられつつありますが、いろいろ課題があるように思います。

委託製造業者に細かい要求をすると、製造を受けてもらえなくなる、費用が上がるなどの事情があると思いますが、ここを改善しないと自社と同様の品質管理は難しいのではないでしょうか。

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【発行責任者】

株式会社プロス 『ASTROM通信』担当 橋本奈央子 hashimoto@e-pros.co.jp

※本記事は株式会社プロスの許可を得て転載しております。

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