FDA査察に立ち会って 2019.01.17 今週、筆者はある医療機器企業のFDA査察に立ち会った。12月に査察予告があってから3ヶ月間にわたり万全な準備を行った甲斐もあり、指摘ゼロ(NAI:No Action Indicated)で終了することができた。成功要因として考えられることを列記してみたい。1.開始時に社長、
FDA査察ではなぜバックヤードが必要か 2019.01.17 FDA査察に対応する際、通常査察官がドキュメントレビュを行うフロントヤード(FY)と資料を検索するバックヤード(BY)に分かれる。ではなぜBYが必要なのであろうか。実は米国と日本では事情が異なる、米国ではFYで査察官を前にして資料を探したり相談すれば、内情がすべてばれてしまう。したがって、FYでは
どんな企業がFDA査察官に安心感を与えるか 2019.01.17 ISO-9001:2000以降は、経営者の責任が重要視されている。これは、製薬・医療機器企業に関わらず、当局の査察にかけるリソースに限界があることに基づいている。査察官がわずかな日数で発見できるエラーを修正しただけでは、氷山の一角にすぎないのである。したがって、当局が査察するのではなく、経
規制要件を遵守するとは 2019.01.17 筆者はこれまで多くの内部監査支援を実施してきた。手前味噌ながら長年の経験から1回の監査で多くの指摘を出している。その際に、各指摘についてどの規制要件に要求があるのかといった質問を受けることがある。つまり筆者の指摘した事項は規制要件のどこにも書かれていないじゃないかといった反論である。そうで
Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulations(2006.9) 2019.01.15 Quality-Systems-Approach-to-Pharmaceutical-CGMP-Regulations_Jダウンロード
品質リスクマネジメントについて 2019.01.15 GMP施行通知の施行(2013年8月30日)から5年が経過し、2019年度にはGMP省令が改正されることになった。今回の改正は大改正となる。いわゆるグローバリゼーション化(規制の国際整合)が目的であろう。その中において、品質リスクマネジメント(ICH-Q9)への適格な対応も求められることと
規制要件のあり方について 2019.01.14 PIC/S GMPをはじめ、FDAやMHRAなどは先進的な規制要件を発出している。内容を読んでいると現状ではどの企業でも遵守できていないような内容や遵守困難な内容が含まれていることがある。これは、欧米の規制要件が期待を述べているためである。規制要件のあるべき姿は、業界を指導し理想的な状態に引っ張っ
ソフトウェアのカテゴリ分類について 2019.01.14 バリデーションの目的は、完成したソフトウェアが要求事項を満たしたことを客観的な証拠の基づき検証することである。つまり、ソフトウェアバリデーションは、ユーザー要求仕様を満たせばゴールとなるのである。GAMPでは、ソフトウェアのカテゴリを以下のように分類している。パッケージの標準機能が
リスクについて 2019.01.14 リスクとは2005年11月に発行されたICH Q9「品質リスクマネジメントに関するガイドライン」のイントロダクションに、「一般に、リスクとは危害の発生する確率とそれが顕在化した場合の重大性の組み合わせであると認識されている。」と記載されている。ここで、危害の発生する確率であって、欠陥の発生
ユーザビリティとは 2019.01.14 医療機器において、ユーザビリティに関する国際規格や規制要件が強化されている。FDAは、2016年2月3日に「Applying Human Factors and Usability Engineering to Medical Devices」と呼ばれるガイダンスを発行した。このガイダンスは、20