パンデミックとBCPについて 2020.03.19 現在、新型コロナウィルスによるパンデミックが発生し、終息の目途が立たない。このパンデミックによって事業縮小を余儀なくされたり、倒産に至った企業も存在する。また従業員の雇用が保てず、また新規採用の取り消しも発生している。ところで読者諸氏の企業では業務継続計画書(BCP:Business&
品質目標と経営目標について 2020.03.10 改正GMP省令では、経営者が品質システムを構築し、品質方針および品質目標を文書化することが要求される。これは品質マネジメント規格であるISO-9001の要求事項と同じである。しかしである。ISO-9001の認証を受けた企業でも起きがちなことは、品質目標と経営目標が整合していないということである。つ
医薬品品質システムについて 2020.03.03 改正GMP省令では、医薬品製造所は医薬品品質システム(PQS:Pharmaceutical Quality System)を構築することが求められる。しかしながら、本来品質システムは製造所単位で構築すべきものではない。品質システムは製造販売業が製造業を含めて構築しなければならない。日本の場合、製造
自己点検について 2020.02.21 日本の各省令(GMP、GVP等)においては、「自己点検」に関する要求事項がある。PIC/S GMP等では、自己点検は「Self Inspection」である。つまり数年に1回の当局査察(Authority Inspection)での指摘を待たずに自身で日々"査察(Inspection)"を実施して
リスクアセスメントとは 2020.02.21 FDAは2003年以降、リスクベースドアプローチと呼ばれる医薬品監視指導方針を執っている。リスクベースドアプローチでは、製薬各社にリスクアセスメントを実施するよう求めている。では、リスクアセスメントとはいったいどのようなものであろうか。例えば、ハンバーガーショップでハンバーガーを焼く工程があったと
改正GMP省令について 2020.02.16 ご承知の通りGMPは「Good Manufacturing Practice」である。そのまま直訳すれば「実践製造規範」である。しかしながら、厚生労働省令においては「医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準に関する省令」となっている。このタイトルは、改正GMP省令では改めて欲しいと筆者
品質リスクマネジメントとは 2019.11.18 医療機器においては「リスクマネジメント」が適用される。一方で、医薬品に関しては「品質リスクマネジメント」(QRM:Quality Risk Management)が適用される。では、いったい「品質リスクマネジメント」とは何であろうか?医薬品の製造工程において、構造設備等の故障や逸脱などによって製品
品質システム 2019.08.07 医薬品企業・医療機器企業がグローバル化を促進する中、FDAをはじめ海外の規制当局の査察を受ける機会が多くなった。 一方で規制当局は、サプライチェーンがグローバル化していることに伴い、海外査察の回数を増やしている。 しかしながら、査察にかけることができるリソースは限られているため、効率的な査察手法が
製薬企業がクスリを売らなくなる日 2019.07.25 昨年、日経デジタルヘルスの連載で、アーサー・ディ・リトル・ジャパン社の増井 慶太氏が「製薬企業がクスリを売らなくなる日 ~Beyond the Pill~」というタイトルで記事を投稿している。医薬品を取り巻く昨今の外部環境や企業内部の状況の変化から、製薬産業において大きなパラダイムシフトが起きてい
CAPAの誤解 2019.06.21 QMS省令では当然のことながら、改正GMP省令においてもCAPAの徹底した実施と管理が求められる。しかしながら、企業の多くはCAPAを正しく理解していない。改善について「カイゼン」という用語は、世界で通用する有名な日本語の1つである。1970年代に日本車が米国を席巻した。日本車は価格が安い