【最近のウォーニングレター】ASTROM通信 252号

あっという間に日が暮れてしまうようになってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
さて今回も、アメリカ食品医薬品局(FDA)がアメリカ国内の製薬会社向けに出したウォーニングレター2件を見ていきたいと思います。
FDAがどのような点を問題視して指摘しているかをご確認いただければ幸いです。

最近のウォーニングレターの概要  

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名等です。

■CMS#622546■

2021年10月5日~10月19日のミズーリ州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大なCGMP違反について発した2022年5月23日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

●指摘1

貴社は、成分、医薬品の容器、蓋、中間材料、ラベル、医薬品が、同一性、濃度、品質、純度の標準に従っていることを保証するために、科学的に理にかなった適切な規格、標準、サンプリング計画、試験手順を含む試験管理を設計し制定することを怠った。(21 CFR 211.160(b))

<指摘1詳細>

貴社の試験のサンプル計画と試験方法は科学的に理にかなっていなかった。貴社は貴社の精製水システムの品質を示さないサンプルを収集した。貴社の精製水システムの水は、貴社の局所用のOTC医薬品の製剤に使用されている。特に、査察中に提出された貴社の精製水システムのモニタリング手順は収集するサンプリングの数、場所、頻度について説明されていない。貴社は我々査察官に、通常、成分XXの近くの単一の場所から、精製水システムXXのサンプルを採取すると述べた。サンプリングの頻度と、ユースポイントを含まないサンプリング場所は、システムのばらつきを迅速に検知するために実質的なデータを提供するのに適切でない。
さらに、水の分析に使用されている貴社の微生物試験は不十分である。貴社は、貴社の試験方法が貴社の医薬品への意図した使用を考慮して水の品質を判断するために適切であると示さなかった。また、貴社には、貴社の精製水システム内のセパシア菌の存在を検出するための適切な限界値、所定の試験またはバリデートされた方法に欠けていた。貴社の微生物試験は、貴社の精製水システムが使用目的に合っていると保証するには不十分である。
さらに、貴社の精製水システムから収集したサンプルを使ったFDAの分析は、複数の微生物総数の試験で、数えきれない微生物数の結果を得た。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の精製水システムの設計、管理、メンテナンスの包括的で独立したアセスメント
・適切な精製水システムを設置して運用するための徹底的な改善計画
 改善されたシステムがXX水に関するUSP(アメリカ薬局方)モノグラフの規格と適切な微生物の限界値を
 順守した水を一貫して製造すること保証するための、安定した継続的な管理、メンテナンス、モニタ
 リングプログラムを含めよ。
・みつかった精製水システムの不具合が、現在アメリカに流通中、または、使用期限内の、全ての医薬
 のロットの品質に与える潜在的な影響に対処した詳細なリスクアセスメント
・改善されたシステムが、XX水に関するUSPモノグラフの規格と適切な微生物の限界値を順守した水を
 一貫して製造することを保証する、継続的な管理、メンテナンス、モニタリングのための貴社のプロ
 グラムを管理する手順
・貴社により製造される医薬品の各ロットにXX水を使用する妥当性を保証するために、XX水の定期的な
 微生物試験を規定した、貴社の精製水システムのモニタリングのための手順
・貴社の精製水システムとその部品の図
 精製水システムの全てのユースポイント(POU)、それらの位置と試験の頻度のリストを含めよ。
・貴社の精製水システムで使用されている総菌数と好ましくない微生物に関する現在のアクション/
 アラートの限界値
貴社のXX水が、貴社で製造される各製品の使用目的を考慮して、総菌数の限界に関し適切に厳格である ことを保証せよ。

●指摘2

貴社は、そのロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、ロットやその成分の、説明のつかない規格との不一致や不具合を徹底的に調査することを怠った。(21 CFR 211.192)

<指摘2詳細>

貴社の品質部門(QU)は、貴社の発泡性水無し手の除菌用ローションのLot#713588の“魚のような”臭いに関して受け取った苦情の適切な調査の実施を怠った。貴社の調査は、“倉庫の在庫をチェックし、顧客が苦情を言った臭いに気が付いた。在庫は貯蔵品から取り除かれた。”と述べた。貴社は、“問題の製品の臭いを軽減するために”、古い製品の一部を新しいロットに再加工することを判断した。
我々査察官は、この製品に関する規格として、“アルコール/無臭”と示された分析証明書(COA)を収集した。この苦情は、販売された医薬品の嫌な臭いについて述べているので、貴社のQUは21 CFR 211.198に従ってこの苦情の徹底的な調査を行うべきだった。代りに、貴社の生産管理は、非常に限定的な調査を実施した。この苦情に関する解決策は、従業員が“XX水を大桶に入れる前に、XXタンクを洗浄する”ことを確実にすることだった。調査は、XX水が臭いの原因であったことを示したが、貴社は、どうして製剤の水に嫌な臭いがあるのかについて対処するのを怠った。さらに、貴社の調査は、再発を防ぐための有意義な是正処置・予防処置(CAPA)に欠けていた。
不十分な調査は、根本原因の不特定、効果のないCAPA、安全て有効な製品を製造する能力を損なう問題の再発につながりかねない。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・逸脱、不一致、苦情、規格外(OOS)の結果、不具合の調査に関する貴社のシステム全体の包括的で独立
 したアセスメント
 このシステムを改善するための詳細なアクションプランを提供せよ。貴社のアクションプランは、
 これに限定されないが、調査能力、調査の範囲の決定、根本原因の評価、CAPAの効果、品質部門の
 監督、文書化された手順の大幅な改善を含むべきである。調査の全ての段階が適切に実施されている
 かをどのように保証するかについても検討せよ。
・独立したアセスメントと貴社のCAPAプログラムの改善計画
 プログラムが根本原因の効果的な分析を含み、CAPAの効果を保証し、調査の傾向を分析し、必要に
 応じてCAPAプログラムを改善し、品質部門の最終の判断を実装し、それが経営陣によって完全に
 サポートされているかどうかを評価したレポートを提出せよ。
・QUが効果的に機能するための権限とリソースが与えられていることを保証するための包括的なアセス
 メントと改善計画
 アセスメントにはこれに限定されないが、以下のことも含むべきである:

○貴社で使用されている手順が安定していて適切かどうかの判断
○適切な手順の遵守を評価するための、貴社の作業全体のQUの監督に関する規定
○QUのロットの処遇の判定前の、各ロット及びそれに関連する情報の完全で最終的なレビュ
○調査の監督と承認と、全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための、QUのその他の業務の遂行

●指摘3

貴社は、好ましくない微生物が含まれていないことが求められている医薬品の各ロットについて、必要に応じてラボの適切な試験を実施することを怠った。(21 CFR 211.165(b))

<指摘3詳細>

貴社は、重要な微生物の属性(例:総菌数、好ましくない微生物がいないこと)に関する適切な試験を実施せず、医薬品をリリースした。リリース前に各ロットの試験をしなかったので、貴社は全ての医薬品のロットは、使用目的の観点で有害な微生物の汚染がないという科学的証拠を持っていなかった。
この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・ロットの処遇を判断する前に、貴社の製品の各ロットを分析するために使用されている試験方法を含む化学及び微生物の規格のリスト
・この文書の日付時点で使用有効期限内にある、アメリカに出荷された医薬品の全てのロットの品質を
判断するために、保管サンプルの化学及び微生物の全ての試験を実施するためのアクションプラン
とタイムライン
・各ロットの保管サンプルの試験から得られた全ての結果のサマリ
 もし、それらの試験で医薬品の基準以下の品質が明らかになった場合、顧客への通知や製品の回収などの迅速な是正処置をとること。
・貴社の試験の業務、手順、方法、装置、文書、分析者の能力の包括的で独立したアセスメント  
このレビュに基づき、貴社の試験システムを改善するための詳細な計画と、その効果の評価を提出せよ

●指摘4

貴社は、公的またはその他の制定された要件を超えて、製品の安全性、同一性、濃度、品質、純度を変える誤動作や汚染を防ぐために適切な間隔で装置や器具を洗浄、維持、また医薬品の性質により必要に応じて、消毒・滅菌することを怠った。(21 CFR 211.67(a))

<指摘4詳細>

貴社は、貴社の洗浄及び消毒の手順が、貴社の局所用OTC医薬品だけでなく家庭用の洗剤を製造するために共有されている装置から汚染を除去するために適切であると示すことを怠った。貴社は装置の洗浄方法をバリデートしていなかったが、貴社は、貴社の施設で、風呂用洗剤XXを含む多数の洗剤を製造するために使用しているのと同じ装置を使って局所用OTC医薬品を製造することを続けた。
この洗剤には、“注意:刺激性”と、”敏感肌の方は、家庭用ゴム手袋をしてください“と述べたラベルが貼付されている。
工業用のグレードの洗浄製品を製造するために使用しているのと同じ装置を使って医薬品の製造を続けることは、CGMPとして受け入れられない。さらに、これらの製品の潜在的な毒性は、交叉汚染や原材料の取り違えの逸脱が発生した場合に、リスクを増大させる。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・交叉汚染の危険の範囲を評価するための、洗浄の効果の包括的で独立した回顧的アセスメント
 残留物の特定、不十分に洗浄されていた可能性のあるその他の製造装置、交叉汚染された製品が販売
 のためにリリースされたかどうかのアセスメントを含めよ。アセスメントは、洗浄手順や実務の不備
 を特定し、複数製品を製造するのに使用されている製造装置を網羅すべきである。
・洗浄と消毒の手順と実務の適切な改善、完了までのタイムラインを含む、貴社の洗浄・消毒プログラ 
 ムの回顧的なアセスメントに基づくCAPAの計画
 装置の洗浄と消毒のライフサイクル管理に関する貴社の手順の脆弱性の詳細を提出せよ。洗浄効果の 
 増大、非医薬品製造からの医薬品製造の分離、全ての製品と装置に関する適切な洗浄と消毒の実施の
 継続的な検証の改善、その他全ての必要とされる改善を含む、貴社の洗浄プログラムの改善について
 述べよ。
・貴社の医薬品製造作業におけるワーストケースとして特定された条件を取り入れることに特に重点を 
 置いた洗浄バリデーションプログラムへの適切な改善

 改善には、これに限定されないが、以下の全てのワーストケースの特定と評価を含むべきである:

 〇より高い毒性を持つ医薬品
 〇より高い有効性を持つ医薬品
 〇洗浄溶液の中でより低い溶解度の医薬品
 〇洗浄を難しくする特性を持った医薬品
 〇洗浄を最も難しくする拭き取り場所
 〇洗浄前の最大保持時間

 さらに、新しい製造装置や新しい製品を導入する前に、貴社の変更管理システムでとられるべき手順を述べよ。

・製品、工程、装置の洗浄手順の検証とバリデーションのための適切なプログラムが実施されていることを保証する最新の標準操作手順(SOP)のサマリ

●指摘5

貴社は、医薬品の各成分の同一性を検証するために少なくとも1つの試験を実施することを怠った。(21 CFR 211.84(d)(1))

<指摘5詳細>

貴社は、貴社の医薬品を製造するために使用される入荷した成分の適切な同一性試験が不足していた。例えば貴社は、クエン酸とカルボマーの医薬品の成分の各ロットに関し、少なくとも1つの特定の同一性試験が実施されたことを保証することができなかった。さらに、グリセリンとエチルアルコールの成分の貴社の同一性試験の方法は、毒性化学物質であるジエチレングリコールとメタノールをそれぞれ検出するのに不十分であった。
同一性に関する、入荷した成分の各ロットの不十分な分析により、貴社は、入荷した成分は医薬品の製造に使用するために適切な品質であることを保証するのを怠った。
貴社は、グリセリンを含む複数の医薬品を製造している。DEGで汚染されたグリセリンの使用は、世界中の人にさまざまな致命的な中毒事件をもたらしてきた。
グリセリンを含む医薬品を製造する際にCGMP要件を満たすための助けとして、FDAのガイダンス文書Testing of Glycerin for Diethylene Glycolを見よ。
貴社は、エタノールを含む複数の医薬品も製造している。メタノールで汚染されたエタノールの使用は、世界中の人にさまざまな致命的な中毒事件をもたらしてきた。
エタノールを含む医薬品を製造する際にCGMP要件を満たすための助けとして、FDAのガイダンス文書Policy for Testing of Alcohol(Ethanol) and Isopropyl Alcohol for Methanol, Including During the Public Health Emergency(COVID-19)を見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・製造に使用するために入荷した成分の各ロットの試験とリリースに使っている化学及び微生物の品質 
 管理の規格
・同一性、濃度、品質、純度に関する適切な全ての規格への一致に関して、成分の各ロットをいかに試
 験するつもりかの記述
 もし成分の各ロットの濃度、品質、純度の試験をする代わりに貴社の供給者のCOAから得た結果を受
 け入れるつもりならば、初期のバリデーションと定期的な再バリデーションを通じて、貴社の供給者
 の結果の信頼性をいかに確実に証明するつもりか明記せよ。さらに、入荷した成分の各ロットについ
 て、少なくとも1つの特定の同一性試験を常に実施するという約束を含めよ。
・成分の各製造業者から得たCOAの信頼性を評価するための、全ての成分の試験から得た結果のサマリ 
 このCOAのバリデーションプログラムについて述べた貴社のSOPを含めよ。
・貴社が製造する医薬品を試験する契約設備の適格性評価と監督に関する貴社のプログラムのサマリ
・貴社の医薬品を製造するために使用されているグリセリンの全てのロットの保管サンプル内のジエチ
 レングリコール(DEG)とエチレングリコール(EG)に関する試験の結果
・グリセリンを含み、アメリカ市場内にある使用期限内の医薬品の完全なリスクアセスメント
 迅速な是正処置と予防処置をとること。また、貴社の供給者の適切な選択、サプライチェインの継続
 な精査、入荷したロットの適切な管理を保証するための今後のアクションの詳細を記述せよ

●未承認新薬と虚偽表示の違反

省略

●CGMPコンサルタントの推奨

貴社で確認した違反の性質に基づき、我々は、CGMPの要件を満たすように貴社を支援するためにコンサルタントを雇うことを強く勧める。貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステム の欠陥を解決する責任が残る。

●好ましくない微生物

セパシア菌群と非滅菌の水性医薬品のその他の好ましくない微生物の汚染の重要性に関する更なる情報について、2021年FDAの7月7日に掲載されたFDAの勧告通知を見よ。

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の施設に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。
全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。
違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての違反に
完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造業者としての
新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が全ての違反に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/aire-master-america-inc-622546-05232022

■CMS#620779■

2021年6月7日~8月20 日のテキサス州の製造所の査察でみつかった医薬品製造の重大なCGMP違反について発した2022年6月10日付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

●指摘1

貴社は、そのロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、ロットやその成分の、説明のつかない規格との不一致や不具合を徹底的に調査することを怠った。(21 CFR 211.192)

<指摘1詳細>

貴社は、医薬品の成分と医薬品の両方の規格外(OOS)の結果を適切に調査することを怠った。
貴社は、限定的で不十分な調査に基づき、微生物のOOSの結果を無効化した。例えば、貴社は、XXとXX
を含む、いくつかの水性ベースの医薬品内にセパシア菌群(BCC)が検知されたとき、追加サンプルの試験を実施し、その後の合格の結果に基づきロットをリリースした。
2018年9月から2019年10月にわたるこれらのOOSの結果についての貴社の調査は、一貫して、装置の不適切な洗浄に言及した。しかし、根本原因は不明なままである。貴社は、BCC汚染の再発を防ぐために適切な是正処置・予防処置(CAPA)を適切に実施することも怠った。
さらにXXとXXに関し、貴社は、再試験の合格の結果は製品の防腐剤の有効性の証明であると結論づけた。
貴社の結論は不適切である。USP(アメリカ薬局方)<51>によると、抗菌防腐剤は、GMPの補助のために使用されたり、非滅菌医薬品の生存可能な微生物の個体数を減らすためだけに使用したりすべきでない。研究結果は、初期の試験中に微生物が回収されなかったとしても、一部の医薬品の有効期間が過ぎた時点でBCCは保存状態に適合し、急速に増殖することを示している。初期のリリース試験の結果は、重要な品質管理情報を提供するが、それらの試験結果で特定のロットの微生物品質を完全に理解したり、安定性を予測したりできない可能性がある。
さらに汚染はシステム内に均一に分布していない可能性があり、サンプルは、ロットの他の個々のユニットに存在するかもしれない汚染のタイプやレベルを表していない可能性がある。従って、合理的な科学的正当性と原因とする試験のエラーを明確に立証するエビデンスもなしに、再試験の合格が最初のOOSの結果を無効化するには十分ではない。さらにデータがシステムや工程の問題を示している場合、タイムリーな調査が不可欠である。

不適切な調査の追加の例には以下のものがある:

・貴社の新旧の精製水システムXXの微生物の限界外の複数の結果の徹底的な調査の不具合
 貴社は、BCC汚染の有害なパタンが2019年11月から2021年5月の間に発見された際、潜在的な根本
 原因に適切に対処することも怠った。この期間中に多数の水性ベースの医薬品が製造され、リリース
 された。
・微生物汚染の調査を、他の影響を受けている可能性のある製品に拡大することの不履行
 例えば、2021年3月3日、3月11日、4月27日にチューブフィラーXXから採取した綿棒サンプル内に
 BCCが検出された際、調査は、BCCが検出された前後に製造された医薬品の評価を含まなかった。
・安定性試験中にOOSの結果が得られた際の調査の開始の不履行
 例えば、スルファセタミドナトリウム(10%)と硫黄(5%)の洗顔クリームのロット19FP1146 の18ヶ月の
 安定性試験のOOSの分析結果や、尿素クリーム40%のロットFP697の複数の安定性試験のOOSの粘度の
 結果に対して、調査が開始されなかった。貴社は、安定性の不具合に迅速に対処し、ラベルに表示 
 された使用期間中、販売された全てのロットが品質特性を維持することを保証するための適切な改善 
 アクションをとることを怠った。
貴社の回答は不十分である。例えば貴社は、使用期限内にありFDA調査者により指摘された特定の医薬品のロットの保管サンプルについてのみ、査察後にBCCの試験を実施した。貴社は、安定性サンプルの化学試験の不具合や水の微生物汚染の不具合に対処すること怠り、システム的な是正処置・予防処置(CAPA)を実施することも怠った。
貴社の対応は、調査がタイムリーに実施され、包括的に潜在的な根本原因が調査され、同じ製品の他のロットや特定の不具合や不一致に関連している可能性のある他の製品に調査を広げることを怠った。
不具合、規格外、傾向外、その他の予期しない化学試験の結果と調査の文書化の取り扱いについての
更なる情報はFDAのガイダンス文書Investigating Out-of-Specification(OOS) Test Results for
harmaceutical Productionを見よ。
非滅菌の水性医薬品のBCC及びその他の好ましくない汚染の重大性に関する更なる情報については、2021年7月7日のFDAの勧告通知を見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・以下のことを含む微生物汚染がある販売された医薬品によりもたらされる危険に対する詳細なリスク
 アセスメント:

 〇過去3年の微生物汚染に関連していた可能性のある精製水システムの不具合、ロットの不具合、
  不合格のロット、返品された医薬品、苦情、逸脱の回顧的な独立したレビュ
 〇使用期限内にある、水が調合された医薬品の全てのロットの品質を判断するための、保管サンプル
  の完全な微生物試験
  各ロットの試験は、この文書の30日以内に完了させるべきで、微生物の総数と、BCCに限定され
  ないが、総数やBCCを含む好ましくない微生物を検知するためのバイオバーデンの特定を含める
  べきである。
  試験結果やリスクアセスメントが貴社の医薬品の基準以下の品質を示した場合、顧客への通知や
  製品の回収などの迅速な是正処置をとること。
・全てのOOS(無効化されたOOS、工程内のOOS、リリース/安定性試験を含む)の結果の回顧的で独立し
 たレビュと、各OOSに関する以下のことを含む分析で発見したことをまとめたレポート:

 〇無効化されたOOSの結果に関連する科学的な正当化の理由とエビデンスが、決定的または不確定に
  試験のエラーが原因であることを証明しているかどうかの判断
 〇決定的に試験の根本原因を立証した調査に関し、論理的根拠を提出し、同じまたは類似の根本原因
  に対して脆弱な他の全ての試験方法が改善のために特定されていることを保証せよ。
 〇回顧的レビュで試験の根本原因が不確定または根本原因がないとわかった全てのOOSの結果につい
  て、製造(ロットの製造記録、製造ステップの妥当性、装置/設備の適合性、原材料のばらつき、工程
  の能力、逸脱の記録、苦情の履歴、ロットの不具合の履歴)の徹底的なレビュを含めよ。各調査に関
  し、製造の潜在的な根本原因と、製造作業の改善のサマリを提出せよ。
・貴社のOOSの結果の調査システムの包括的なレビュと改善計画

 CAPAは、これに限定されないが、以下のことへの対処を含むべきである:

  〇試験の調査の品質部門の監督
 〇有害な試験管理の傾向の特定
 〇試験のばらつきの原因の解決
 〇試験の原因が決定的に特定できない場合は、製造の潜在的な原因の徹底的な調査に開始
 〇各調査の適切な範囲の決定とそのCAPA
 〇これら及びその他の改善を伴う、OOSの調査手順の改訂

●指摘2

貴社は、医薬品の製造、加工、包装または保管において、適切な設計と適切なサイズで、使用目的と洗浄及びメンテナンスの作業を容易にするために適切に配置された機器を使用することを怠った。(21 CFR211.63)

<指摘2詳細>

貴社の医薬品の製造に使用される精製水システムと製造装置は適切に設計され、洗浄され、メンテナンスされていない。例えば:

・数日間、貴社の精製水システムの複数のユースポイント(POU)で収集された水のサンプルは、多すぎて
 数えきれない(TNTC)微生物数の結果をもたらした。
・2019年11月~2021年1月に、貴社の以前の精製水システムXXのXXのモニタリングと試験で、およそ
 101のサンプルでBCCを検出した。
・特にBCCは2021年2月に設置された新しい精製水システムについて、7日にわたって同じPOUから
 採取された2つのサンプルから検出された。他の微生物も2021年2月から6月の間に、いくつかの
 POUの口で多数回検出された。このシステムで製造されたXX水は、システムが意図した通りに動作し 
 ているという保証もなく、医薬品の製造に使用されてきた。
・2021年3月3日、3月11日、3月23日、4月27日に、洗浄されたXXのチューブフィラーポンプXXと部品か
 ら採取された綿棒サンプルからBBCが見つかった。2021年7月13日にホッパーXXから採取された綿棒
 サンプルから黄色ブドウ球菌が、また、2021年5月25日にXXルームのホースから採取された綿棒サン
 プルからカビが見つかった。
・201年6月28日に洗浄された包装XXのフィラーノズルXXとホースから、また、2021年7月19日にフィラ
 ーXXから採取された綿棒サンプル内でBBCが発見された。
貴社は回答の中で、新しい精製水システムの性能適格性評価のプロトコルが多くの面で不十分であることを認め、新しいプロトコルを開発し実行する計画を共有した。貴社は、装置の微生物汚染に対処し、貴社の製造装置の洗浄バリデーションを実施するために、貴社の製造手順を改訂するつもりであるとも述べた。
貴社の回答は適切ではない。貴社の医薬品の製造を始める前に適切なシステムと手順が整っていることを保証するのは貴社の責任である。貴社の回答は、貴社の精製水システムXXの設計、管理、メンテナンスを徹底的に改善するためのリスクアセスメントを含んでいなかった。貴社は、装置の洗浄バリデーションの完了に関するタイムラインを提出しなかった。我々は、好ましくない微生物の持続的な発見により、貴社の精製水システムと装置の設計、管理、洗浄、メンテナンスについて未だに懸念している。
この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の精製水システムの設計、管理、メンテナンスの包括的で独立したアセスメント
・適切な精製水システムを設置して運用するための徹底的な改善の計画
 改善されたシステムがXX水に関するUSPモノグラフの規格と適切な微生物の限界を順守した水を一貫
 して製造することを保証するための、安定して継続的な管理、メンテナンス、モニタリングプログラ
 ムを含めよ。流れない、または、水のたまり場が存在する可能性のあるエリアを最小化するように適
 切に設定されていることを保証するために、貴社のシステムのアセスメントを含めよ。
 適切な化学及び微生物の許容限度を伴った、貴社の洗浄手順の妥当性のレビュ
 また、製品、工程、装置のための洗浄手順の検証とバリデーションに関する適切なプログラムが実施
 されていることを保証する、改訂されたSOPの概要も含めよ。
・貴社の医薬品製造作業におけるワーストケースとして特定された条件を取り入れることに特に重点を
 置いた洗浄バリデーションプログラムへの適切な改善
 改善には、これに限定されないが、以下の全てのワーストケースの特定と評価を含むべきである:

 〇より高い毒性を持つ医薬品
 〇より高い有効性を持つ医薬品
 〇洗浄溶液の中でより低い溶解度の医薬品
 〇洗浄を難しくする特性を持った医薬品
 〇洗浄を最も難しくする拭き取り場所
 〇装置に関連する微生物リスク、洗浄手順、洗浄前の最大保持時間

 さらに、新しい製造装置や新しい製品を導入する前に、貴社の変更管理システムでとられるべき手順を述べよ。

・全ての微生物の危険の詳細で徹底的なレビュと、設計と管理への改善を述べたCAPAの計画も伴った、 貴社の製造作業の設計と管理の包括的で独立したアセスメント

●指摘3

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従い、同一性、濃度、品質、純度に関して制定された規格を満たすことを保証する責任を果たすことを怠った。(21 CFR 211.22)

<指摘3詳細>

貴社の品質部門(QU)は、貴社の医薬品の製造に関する適切な監督を行っていなかった。例えば:

・規格を満たさない多数の医薬品がリリースされた。
・多数の非滅菌の水性医薬品について、制定された規格毎に要求されるBCCに関する試験が実施されな
 かった。
・ロットの製造記録は定着されておらず、再加工については遵守されなかった。
・微生物ノート、ログブック、BCC関連の微生物試験調査報告書(MLIRs)のようなCGMPの記録が欠落し
 ていて、調査が開始されていなかった。
貴社のQUは、その権限・責任を果たす責任がある。さらに、作成、変更、加工、保持、アーカイブ、検索、送信、データの保持期間終了後のデータの廃棄を含む、CGMPデータのライフサイクルを通じたデータ・インテグリティは重要である。
貴社は回答の中で、貴社の前の品質保証(QA)と研究開発(R&D)の幹部は経験が浅く、混乱と品質の不備を生んだと述べた。貴社は、改訂された品質のマニュアル、手順、製品の規格を提出した。また貴社は、MLIRsの欠落についての調査を開始し、欠落しているMLIRsに関連するリリースされた製品のリスクアセスメントを実施すると約束した。
我々は貴社がハイドロキノンUSP4%クリームのロット21FP1731と、スルファセタミドナトリウム10%ウォッシュのロット21FP1737, 21FP1728を含む、規格を満たさない使用期限内の全てのロットの回収を、査察中に行ったことを知っている。また、貴社は、我々査察官によって指摘されたロット内のBCCについて、保管サンプルを試験したことも知っている。
貴社は、根本原因を特定し、CGMPの不備と製品品質(配送中のロットを含む)に関連するリスクの全ての範囲と影響を評価することを怠ったので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社のQUが効果的に機能するために権限とリソースを与えられていることを確実にするための、
 包括的で独立したアセスメントと改善計画
 アセスメントは、これに限定されないが、以下の情報を含むべきである:

 ○貴社で使用されている手順が安定していて適切かどうかの判断
 ○適切な手順の遵守を評価するための、貴社の作業全体のQUの監督に関する規定
 ○QUのロットの処遇の判定前の、各ロット及びそれに関連する情報の完全で最終的なレビュ
 ○調査の監督と承認と、全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための、QUのその他の
  業務の遂行

 また、経営陣が、これに限定されないが、新たな製造/品質の問題に積極的に対処し、継続的な管理 状態を保証するためのリソースのタイムリーな提供を含む品質保証と信頼可能な作業をいかに
 サポートするかについて述べよ。

・医薬品の再加工がいつ発生し、医薬品のロットが影響を受けたかを示すために、調査及びその他の
 CGMPの記録の包括的で独立したレビュの結果を提出せよ。このリストには、製品のロットがリリー
 スされたか、それがまだ使用期限内にあるのかないのか、またリリースされ使用期限内であれば、製
 品品質への影響と患者への潜在的な危険のリスクアセスメントに注意すべきである。

●指摘4

貴社は、医薬品の安定性を評価し、適切な保管条件と使用期限を判断するために安定性試験の結果を使用するために適切な文書化された試験プログラムを設計して制定し従うことを怠った。(21 CFR 211.166(a))

<指摘4詳細>

貴社は適切な安定性プログラムを制定し、適切な使用期限を決定することを怠った。例えば:

・貴社のラベルに表示された使用期限は、査察中に提供された安定性データにより裏付けされていな
い。
 例えば、スルファセタミドナトリウム(10%)と硫黄(5%)の洗顔クリームについて、ラベルに表示されて
 いる使用期限は18ヶ月で、安定性試験に登録されている最初のロットは、18ヶ月の分析試験で不合格
 になった。
 査察中に提出された貴社の安定性のデータは、尿素クリーム40%について18ヶ月、硫化セレン2.25%の
 シャンプーについて24ヶ月とラベル表示されている使用期間中に、複数の試験間隔で粘度が不合格を
 示した。
・再加工された医薬品は、貴社の安定性プログラムに登録されていなくて、ライフサイクルを通じて
 制定された規格に従っているという保証がない。
 貴社は回答で、裏付けデータに基づいて使用期限をレビュし改訂し、再加工されたロットが安定性
 プログラムに登録されるよう手順を改訂するという計画を述べた。
 貴社の回答は不十分である。例えば、使用期限がデータによって裏付けられていることを保証する
 ための計画されたレビュの範囲は、我々査察官により指摘されたロットのみに限定され、貴社により
 製造され販売された全ての製品を含まなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・貴社の安定性プログラムの妥当性を保証するために、包括的で独立したアセスメントと是正処置・

 予防処置(CAPA)の計画

 貴社の改訂された安定性プログラムはこれに限定されないが以下のことを含むべきである:

 〇安定性を示す方法
 〇出荷許可前の、市販の容器施栓システムの中の貴社の各製品の安定性の検証
 〇うたわれている品質保証期限が妥当かどうかを判断するために、各製品の代表的なロットが毎年
  プログラムに追加されていくような継続的なプログラム
 〇各ステーション(タイムポイント)で試験される特定の属性の詳細な定義
 〇全ての容器施栓システムを含む、貴社の全ての製品の使用期限

・貴社の改善された安定性プログラムのこれら及びのその他の要素を述べた全ての手順
・使用期限内の市場にさる再加工されたロットを含む、貴社の医薬品の全てのロットの安定性を評価
 するための包括的な計画

●未承認の新薬の違反

省略

●品質部門の権限

この文書内の重要な査察結果は、貴社のQUがその権限と責任を完全に果たしていないことを示している。
貴社は、QUに、その責任を果たし、一貫して製品品質を保証するために適切な権限と十分なリソースを
提供しなければならない。

●受託業者としての責任

医薬品はCGMPに従って製造されなければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者は、製造設備、試験
機関、包装業者、ラベル貼付業者のような独立した受託業者を使用していることを認識している。FDAは、受託業者を製造業者の延長とみなす。プロダクトオーナーとの契約に関わらず、貴社は貴社の医薬の品質に責任がある。貴社は、安全性、同一性、濃度、品質、純度を保証するために、医薬品がD&CAct 501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証する必要がある。
FDAのガイダンス文書:Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreementsを見よ。

●データ・インテグリティの改善

貴社の品質システムは、貴社が製造する医薬品の安全性、有効性、品質を裏付けるデータの正確性と完全性を適切に保証していない。CGMPに準拠したデータ・インテグリティの手順を制定し順守するためのガイドとして、FDAのガイダンス文書Data Integrity and Compliance With Drug CGMPを見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ:

・販売された医薬品のデータレビュの結果を含む、データ記録と報告の不正確な範囲の包括的な調査
 貴社のデータ・インテグリティの欠如の範囲と根本原因の詳細な記述を含めよ。
・見つかった不具合の貴社の医薬品の品質への潜在的な影響の現在のリスクアセスメント
 貴社のアセスメントには、データ・インテグリティの欠如の影響を受けた医薬品のリリースにより引
 き起こされる患者へのリスクの分析と、継続的な作業により引き起こされるリスクの分析を含めるべ
 きである。
・貴社の全体的な是正処置・予防処置の計画の詳細を含む、貴社の経営戦略
 詳細の是正処置の計画は、微生物や分析データ、製造記録、FDAに提出される全てのデータを含む、
 貴社で生成される全てのデータの信頼性と完全性を貴社がどのように保証するつもりかを述べるべき
 である。

●CGMPコンサルタントの推奨

貴社で確認した違反の性質に基づき、我々は、CGMPの要件を満たすように貴社を支援するために21 CFR211.34に記載されている適格性のあるコンサルタントを雇うことを強く勧める。貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣には、継続的なCGMP順守を保証するために、全ての不備とシステムの欠陥を解決する責任が残る。

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の施設に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、違反を調査し、原因を判断し、再発やその他の違反の発生を防止する責任がある。
全ての違反を速やかに是正せよ。この問題への即座の適切な対処の不履行は、制限のない差し押さえ、強制命令を含む、さらなる通知のない制限または法的なアクションにつながるかもしれない。未解決の違反は、他の連邦機関の契約授与も妨げるかもしれない。
違反への対処の不履行は、FDAの輸出証明の発行の差し控えにもつながるかもしれない。全ての違反に完全に対応がされ、我々が貴社のCGMPの遵守を確認するまで、FDAは貴社の医薬品製造業者としての新しい申請やリストの補完の承認を保留するだろう。我々は、貴社が全ての違反に対する是正処置を完了したことを確認するために再査察を行うかもしれない。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/monarch-pcm-llc-620779-06102022

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回も
・手順の制定や遵守の不履行
・OOSなどの不具合の調査の不履行
・リリース前の試験の不履行
・安定性試験の不備
・洗浄の不備
等、いつもウォーニングレターで指摘される内容ばかりでしたが、それだけありふれたことを徹底するのが難しいということなのだと思いました。

弊社サービスのプロス

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【発行責任者】

株式会社プロス 『ASTROM通信』担当 橋本奈央子 hashimoto@e-pros.co.jp

※本記事は株式会社プロスの許可を得て転載しております。

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